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October 4th
2010

ピンチ!!フォークランドの離島で骨折

カテゴリー: My Falklands, Weblog, フォークランドでの日々

 

月日の経つのは早いもので、またフォークランド訪問の季節がやってきました。今頃はちょうどイワトビペンギンのオスたちが島に帰還する頃でしょうか。10回目の訪問は早くも、後1ヶ月ちょっとに迫ってきています。


(抱卵中のイワトビペンギン) 

あれは確か2005年の訪問の時だったと記憶していますが、一番近い人里まで徒歩4時間半という離島で、骨折という思いがけないトラブルに遭遇しました。
その頃はその離島も観光客が押し寄せるという感じではなく、非常に静かな時代で、自炊宿泊施設も今のように整備されておらず、オンボロの掘っ立て小屋という風情でした。

そのためか、訪れる客も今の3分の1~半分くらいで、一番近い人里まで徒歩4時間半という隔絶された場所にあるその宿泊施設を独り占めして、何千羽というペンギンと私一人、という贅沢な時間を過ごすことが出来た時代でした。

その時、その簡易宿泊施設に泊まっていたのは私一人。4日間の滞在を予定していましたが、その間は誰も来ないことになっていました。

それまでも何度かフォークランドに来ていた私は、切り立った崖や滑りやすい岩などの危険性を十分に承知し、細心の注意を払っていたつもりだったのですが、その事故はおきてしまいました。

その日は1日中しとしと雨が続いていました。
フォークランドの岩は苔むした部分や、ペンギンの排泄物がついた部分が、雨が降ると非常に滑りやすくなります。その日も慎重に岩場を歩いていたのですが、崖っぷちの岩に一歩踏み出した途端、つるっと足元が滑り、体が宙を舞う感覚。


(こんな垂直な崖の斜面にもいるイワトビペンギン)

以前交通事故(もらい事故で、あと0.5秒遅くぶつかっていたら間違いなく死亡していたと、警察に言われました:汗)に遭った時や、大怪我などに遭った時もそうでしたが、その瞬間はわずか1秒以下なのに、まるで走馬灯のようにいろいろな思いやイメージが、一瞬のうちに脳裏を駆け巡る感覚・・・皆さんは経験したことがありませんか?

その時もそうだったのですが、体が宙を舞った瞬間に、

「ああ・・・もうだめだ、このまま死ぬんだ・・・家族の皆ごめんね・・・皆元気でね・・・注意したつもりだったのにどうして・・・」という具合で、まるでほんの1秒が1分くらいであるが如く、いろいろな思いやイメージが脳裏を駆け巡りました。

次の瞬間・・・

「ごとっ」

ちょっと前には、背中や頭を思いっきり崖の斜面に打ちつけるイメージでいたのに、何とぶつけたのは、臀部・・・つまりお尻でした。
つまり、滑った時に、かなり体が前に舞ったようで、途中の崖斜面にぶつかることなく、そのまま2mくらい下の岩の上にお尻から着地したのでした。

「うっ・・・」

あまりの痛さに、しばらく声も出ませんでした。

10分くらい経って、漸くうめき声が出せるくらいになりましたが、痛さでとても立ち上がることが出来ませんでした。

「うわ・・・こんな人里はなれた所で動けなくなったら・・・この寒さで死ぬかも~~~!!」

動けない中で、痛さと焦りに襲われました。
でも幸い・・・そのまま30分くらいじっとしていたら、かろうじて立ち上がることが出来るようになりました。

かなり痛いものの何とか歩けるし・・・以前腕を骨折したことがあったのですが、その時は、一瞬のうちに痺れる感覚と吐き気に襲われたので、今回はどうやら骨折は免れたな・・・そう思いました。

そして何とか自炊施設までたどり着き、冷え切った体を小さなガスストーブで温めました。
歩けたので、その時の私は全く骨折を疑いませんでしたが、患部を椅子などにつけられる状態ではなく、立っているしかない状態でした。

そのうち、ひどい悪寒に襲われたので、夕食は取らずにそのまま寝ることにしましたが、如何せん、布団の上でもお尻がつけられない・・・ということでうつぶせで横になったのですが、とにかく悪寒が酷くて、布団を何枚かけても体の震えが止まりませんでした。

 「あ~、あと4日も誰も来ないんだよなあ・・・」

 非常時の連絡手段として無線機を渡されていましたが、この無線機、人里まで何箇所かある山や丘にさえぎられているため平地では使えず、使うためには標高500m程度の山のてっぺんに登らなければなりませんでした。
このお尻の痛みでは登れないし、第一折角来たんだからきちんと日程を消化したいし・・・。

結局傷みで朝まで一睡も出来ませんでしたが、朝になると悪寒は引いていました。

まあこういうのを貧乏根性というのかも知れませんが、折角お金をかけてここまで来たのだから、部屋で寝てるなんていう勿体無いことはしたくない!と思い、翌日からは痛さを我慢して当初の予定通り、ペンギンや鳥類の観察や散策を続けました。

そして4日目に島主がジープで迎えに来ました。
車で1時間ちょっとの道のり・・・途中は悪路で車が揺れる度に飛び上がるような痛さ・・・車を運転する島主からも大分心配されました。

しかし・・・この後の予定は、多くの人が訪問を望みながら、なかなかそれが叶えられない夢の島ニュー・アイランド。どんなに痛くても根性で行くつもりでした。

そしてニュー・アイランドでも何とか根性で当初の予定をこなし、その後のヴォランティア・ポイント行きの往復の超悪路にも耐えて、何とか帰国の途についたのですが、帰りの飛行機も、座席に枕などを敷いても痛くて脂汗が出る状態・・・エコノミー席オンリーのチリ国内線を何とかやり過ごし、チリ~アメリカ~日本は、何とかビジネスシートで横向きで寝た状態で帰国したのでした。

 

「よほどひどい打ちみなんだろうなあ・・・」と思いながら、帰国翌日に病院に行ったところ、何と尾てい骨が2箇所も折れていました。それでも島を歩き回っていた私に、医者も半ば呆れていました(笑)。

尾てい骨の骨折は、スポーツ選手などは手術(肛門からやるそうです。ひ~:汗)で治すようなのですが、一般人はそのまま放置して治すのが普通のようで(添え木など出来ませんので)、私の場合も痛み止めを飲みながらそのまま放置で治しましたが、1ヶ月くらいは大分痛かったです。

その後も1年くらいは固い椅子に座れず、更に3年くらいは固いところに長時間座っていると痛みが出ましたが、最近になってようやく痛みが全くなくなってきたという感じです。

まあアホなことをやってしまったなあ・・・と思うのですが、この事件、その後「ペンギン・スタイル」さんの「ペンギン検定」の問題(→コチラ:ペンギンファンの方でなくとも、是非チャレンジしてみてください♪)にも取り上げられてしまっていて(「取材コーディネーターの斎藤美香子が、フォークランドで遭遇したトラブルは何だったでしょうか?」というような問題です:爆)、お会いしたことのないペンギンファンの方々にはこの事件は知られてしまっているのですね(大汗)。

その後は前にも増して、雨の日の岩場は細心の注意を払いながら歩くようにしています。

 

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コメント / トラックバック20件

  1. トム より:

    ((+_+))よ、読んでいて・・・い、痛いよ~!!TABIさん!!

    骨折にも大変、大変、驚いたのですが・・・(大汗)
    1人で4日も過ごして、さらにきっちり予定をこなし・・・
    最後、日本まで帰って来て・・・
    そこから病院~?!
    もう驚きなんてもんじゃございません(=_=;;;)

    どうやら私はとんでもない方とピグともなんだわっ(爆)
    やっぱりあの部でまともなのは「私」だけなんですね(p_-)

    しかし!まだまだと思っていた出発があと1カ月ちょっと・・・
    1年って、ホントに早いですね~

  2. ずんこ より:

    ・・読んでいて、オシリがいたくなってきました。
    いや、ほんとにいたくなってきました・・
    ちょっと試しにトイレまで歩いてみようかな・・

    あたい今まで骨も折ったことないし・・
    大きな事故にも遭った事がないし・・
    なので、走馬灯もみたことないです。
    どんなんなんだろう。見てみたいけど、そんな目に遭いたくない!!

    今回は記念すべき10回目の訪問なのですね!!
    お気をつけて!

  3. ショーコ より:

    尾てい骨( ̄□ ̄;)!!骨折!!!!!

    根性出したねぇ〜。
    頭じゃなくてえがった☆☆☆

    アタシも家の階段踊り場で、ワンコのペットシーツで滑ってケツを打ち1ヶ月苦しんだ(>_<)

    レントゲンゎ撮らず、解剖の本をひっ張り出して、動きと痛みの関係から大臀筋の損傷と勝手に診断したけど、漸く椅子に座れるようになっても、電車ではケツの後ろで座り、足組んで患部に体重かかんないようにとか、けっこう大変だったよ!

  4. にゃり より:

    きゃー!痛い!そしてTABIさん、強い!
    ほんと、強運の持ち主さんですね。絶対日頃の行いがいいんですよ☆

    あと1ヶ月でまたお出かけですか?
    どうぞお怪我のないように…って気がはやすぎ?

    わたしも車で事故ったことはありますが、走馬灯はなかったんですよね…。
    でも、もう死ぬかも、とは思いました。
    結果、かすり傷ひとつなかったんですけど(笑)。

  5. マツケン より:

    あいたよーこらよー(痛い痛い)

    もう、その根性と気力には感服仕る。
    「痛みに耐えてよく頑張った」という誰かのせりふを思い出します。
    人里離れた、孤立した状態での事故。
    良くぞ生きて帰られましたね。
    次回も、どうか気をつけて~

  6. 斎藤美香子 より:

    トムさんへ

    読んでて痛かった?(爆)
    でも、ホントにその時は折れてると思わなかったよ。
    骨折すると、びび~んとしびれたり、一気に貧血になったりするって聞いてたし、実際腕折った時もそうだったから。

    運動選手は、やっぱり変な風にくっついちゃったりしたら大変だから、ちゃんと手術するそうな(肛門から:ひ~~:大汗)。

    今後とも部の「良心」としてトムさんと一緒に頑張る所存ですっ (`・ω・´)ゞ

  7. 斎藤美香子 より:

    ずんこさんへ

    えっ( ̄□ ̄;)!!
    ずんこさんもお尻痛いって??(爆)

    ずんこさんが今まで骨折や大きな事故を経験してないって意外~~。
    行動範囲広いし、いろんなことやってるのに・・・幸運の神様に守られてるのかしらね。

    ホントにいろいろな場面や思いが次々と去来したよ。実際の時間は一瞬なはずなのに。

    ずんこさんも世界一周では是非ともフォークランドまで足を伸ばしてね!!

  8. 斎藤美香子 より:

    ショーコさんへ

    わ~いヽ(゚◇゚ )ノお医者さんの登場だあ!!
    ホントにね。直前のイメージは「背中か頭を強打して死ぬ私」だったので、お肉に守られた尾てい骨でよかったですわ(爆)

    そうそう。まさにショーコさんが経験したのと同じだった。
    漸く座れるようになっても、重心かける部分を変えたり、苦労した~~。
    固い所にはホントにしばらく座れないよね(汗)

  9. 斎藤美香子 より:

    にゃりさんへ

    そうですね~。にゃりさんの言うとおり、強運なんでしょうね。
    尾てい骨で済んだし、事故も寸での所で助かってるし・・・でもいつまでも続かないだろうから、一層気を引き締めないと、ですね。

    にゃりさんも大きな事故にあったのですか!!
    走馬灯ありませんでした?私は、ぶつかる瞬間がスローモーションのようにいろいろくっきりと見えましたよ。
    結果、かすり傷もなかったにゃりさんも、相当の強運の持ち主でしょう☆(‘-^*)/

  10. 斎藤美香子 より:

    マツケンさんへ

    「あいたよ~」というのはわかるけど、後に「こらよ~」が付くんですね!!
    おもしろいです!!

    根性と気力というより、単に貧乏根性のなせる業かも知れません。賢明な人はすぐに病院に行ったかも(汗)

    でも、ああいうことがあったから、その後慎重になって事故が起きてないと思うので、よい経験だったかも知れません。
    その後はホントにホントに慎重になってます。

  11. なんという根性の持ち主!!!
    なんという生命力!!!
    しかも動けずにいる時間さえちゃんと計っている!?冷静さ!

    尾てい骨なんて、下手に打つとその日の晩に亡くなってしまうこともあると聞きます。かえって骨折だったのがよかったのでしょうかね。
    TABIさんには旅の神、ペンギンの神がついているんですね。^^

    それにしても、痛そうwww.

    今度からは得体のしれないクッションの入ったパンツを履かれてはいかがでしょうか・・・。^^; 

  12. 斎藤美香子 より:

    シャンティcocoさんへ

    いや・・・私の場合、根性や気力が出る所と出ない所が極端なので(;^ω^A
    キホン、自分が好きなこと以外はグータラ根性ナシのヘタレです(爆)

    それよりも、今回のcocoさんのコメントで(@Д@;という気持ちになったのが、「下手に打つと、その日の晩に亡くなってしまうこともある」って何ですか~~~( ̄□ ̄;)!!すっごく気になってます!!打ち所が悪いとヤバいところなんですか?お尻って??
    ああ~~気になるぅ~~~。

    その「得体の知れないクッション・パンツ」、是非にプレゼントしてください(爆)

  13. 駅の階段で足を滑らせて、どん!と思いっきりしりもちを打つような形でお尻をしたたか打った人が、
    その時は特にお尻が痛いというだけで、すぐに動いて帰ったのだけど、その日の晩に急に様態が悪くなって亡くなってしまった・・・という話を友達から聞いたことがあるのです。

    なので、尾てい骨の辺りには特に気をつけて!

    お尻は鈍感なところと言われていますが、
    お尻は大切なところだから、あんなに肉厚なほっぺで守られているんじゃね?と、己の巨大なお尻に感謝している私です。(笑)

    クッションパンツ、作るの面倒なので、ばーちゃんのオムツでガマンしてください。^^;(携帯トイレ代わりにもなってよいかも!-v-;)

  14. たろのすけ より:

    い…痛い!

    私は尾てい骨骨折はしてないけど、なぜか痛めたことがあって・・・

    その時は座れない、上を向けないと、何日も横向きか立っているかで過ごしたことがあります。

    痛いのだけはやっぱり避けたいことですよね(ToT)/~~~

  15. 斎藤美香子 より:

    シャンティcocoさんへ

    うきゃ~~(≧▽≦)
    更なるお返事ありがとうございます!!
    それにしても…お話怖すぎる(><;)
    確かに考えてみると、神経系統とか危なそうですものね。
    脊髄とか背骨にも繋がってる部分だし・・・cocoさんが言うとおり、肉厚な部分だからこそ・・・かもですね。

    この話、あの時解っていたら、怖くて過ごせなかったかもです(><;)
    自分の無知に感謝!?(爆)

    オムツですか・・・確かにトイレンピックの予防になっていいかも!?(爆)

  16. 斎藤美香子 より:

    たろのすけさんへ

    たろのすけさんも痛めたことがあるのですね。
    よく聞くのは、雪道で滑って強打とか、階段から落ちて、というようなものですよね。
    普段あまり痛めることがないし、後ろについてるものだから(爆)あまり関心払ってないけど、お尻って痛めると、座れないとかいろいろ不便ありますよね(><;)

  17. Uk より:

    以前にもブログで読んで概要は知っていたのですが、改めてこのような詳細を読むと、
    すさまじい経験とでも言いましょうか、とんでも体験でしたね。
    一歩間違えれば、将に死が身近にある世界ですもんね・・・。
    こんな経験を経た方に軽口叩くのはあまりにも恐れ多い気がしてきました。(;´∀`)

  18. 斎藤美香子 より:

    Ukさんへ

    あ、前記事覚えててくださって嬉しいですo(^▽^)o
    あの時は全然詳細を書かなかったので、まあ今回書いてみようかと思ったのです。

    いや、あの時は歩けたので「絶対骨折してない」と思い込んでいたので無茶できたというのが大きいと思います。
    骨折したとわかっていたら、ちょっとヘナヘナ…となったかも(爆)

    いや、これからも暴言(爆)たくさん吐いて、毒吐いて、熱いUkさんでいてください!!

  19. かよぱ より:

    涙・・・
    今、無事におられて良かったです。
    読んでて、痛かったですもん。

  20. 斎藤美香子 より:

    かよぱさんへ

    えっ!!読んでて痛かったですか?
    かよぱさんなら大丈夫かと思ったのに・・・(←根拠は何?:爆)

    でもおかげで今は、より慎重に行動するようになりました(*^▽^*)

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  • 斎藤美香子: シャンティcocoさんへ cocoさん、おひさぁ~~(#^.^#)...
  • シャンティcoco: ふぅ。やっとここに入れた・・・ と思ったら、...
  • 斎藤美香子: ようめさんへ ようめさん、コメントありがとう~~(#^....
  • 斎藤美香子: ダニーへ コメントありがとう。年末風邪ひいた時にビタミ...
  • ダニー: (=^・・^=) 向こうに住んでて、こちらにはたまに仕事で来るんでし ょ?...

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