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October 18th
2010

フォークランドのジョニー・ルークとトイレ

カテゴリー: My Falklands, Weblog, そのほか鳥類

 

フォークランドの離島では、外出時のトイレは、キホン青空トイレになります(^o^;)

観光客が増えてきた島では、近年トイレを1~2箇所設置した島もごく一部あり、そういう所では環境生態系問題から、なるべくそうした所を使うようにしていますが、基本は青空トイレです。

まあ、離島は人が少ないので、「人の目」というのは、ほとんど気にしなくて済むのですが、数年前までは、キングペンギンの大繁殖地があり、それなりに訪れる人もいたヴォランティア・ポイントでもトイレがなく、ここは唯一人の目を気にしながら・・・でなかなか大変でした(;^ω^A

何せここは平坦な土地で、隠れられるようなものもありません。人が周囲にいないのを確認し、すばやく・・・という感じなのですが、遠くから見ると、キングペンギンも人も、あまり見分けがつかないので、

「はっ!見られた!!」と焦ったら、キングペンギンだった (/ω\) 

ということがよくありました(笑)。

 

ところで、先に「環境生態系問題から」と書きましたが、これは、私達人間は、自然の中に存在しない科学添加物なども摂取しているので、そういうものを自然界に残すのは良くないだろうということです。

特に、ここフォークランドでは、我々人間に対し並々ならぬ好奇心を示し、常に後を付きまとい、排泄行為を含む我々の一挙一動を見守っている生物がいるのです。

その生物は、かつてはフォークランドに多数生息していましたが、家畜を襲う害鳥として駆逐された時代があり、一時期などはその首に政府からの報奨金がかけられ・・・正確には、「首」ではなく殺して集めたクチバシ1組につきいくら、という感じで報奨金が支払われた時代があり、農民たちが躍起になって駆逐したために、急激にその生息数を減らしてしまいました(ノ◇≦。)

その生物はそののち「世界的にも希少種」として、世界の環境生物保護団体も注目するようになり、フォークランド政府も「保護すべき生物」として認定し、保護活動の対象となるのですが、それもここ30年ほどのことです。
ですので、現在でも、多数の生息数を誇っていた時代に比べれば、その生息数は何百分の1でしかないのですが、それでも少しずつではありますが、数を取り戻してきてはいるようです。

その生物とは・・・


(STRIATED CARACARAのつがい。メスの方が大きいという特徴があります)

STRIATED CARACARA(ストライェテッド・カラカラ)、一般的にはカラカラと呼ばれますが、地元ではJOHNNY ROOK(ジョニー・ルーク)というあだ名で呼ばれることが多いです。

フォークランドにはCARACARAは2種類生息しています。もう1種は南米にも生息するSOUTHERN CARACARA(こちらのあだ名はカランチョ)という種なのですが、この2種、性格は対照的で、カランチョの方は本当にシャイな性格で、人の姿が見えるとすぐ逃げてしまいます。


(なかなかこうして写真を撮るのは難しい鳥です)

ジョニー・ルークの方は、希少種に加え、他の鳥には見られないような、強い好奇心に由来する数々の興味深い生態から、ナショナル・ジオグラフィックやBBC、そしてわが国のNHKも、この鳥を取り上げて取材を行っています。

 

このジョニー・ルーク。全く生息しない島もあれば、たくさんいる島もあり、私が通うNEW ISLANDは、諸島内でも有人の島としては最大の生息数を誇っています。
彼らはテリトリー意識の高い鳥なので、島内でもたくさん見られる場所とそうでない場所があるのですが、たくさんいるようなところを歩いていると、常に周囲に10羽以上引き連れて歩くという感じになります。


(この時は40羽くらいに取り囲まれました)

こういう場所で「ちょっと一息」と腰を下ろし休憩などしていると、その数は益々増え、3~40羽くらい集まってくることもあり、そのほとんどは、特に好奇心の強い若鳥たちです。


(若鳥は、若いほどクチバシが黒っぽく、年齢が進むと白くなります。また顔や足など皮膚が露出している部分がピンクですが、これも年齢が進むと黄色っぽくなっていきます)

若鳥か成鳥かは、そのクチバシの色や羽色などを見ればわかるので、4~5歳くらいまでなら、大体正確に、1歳、2歳という見当をつけることが出来ます。

このジョニー・ルーク、特に若鳥は本当に好奇心が強いので、どんどん私との距離を縮め、中には1mくらいの距離まで寄ってくる個体もいます。
要注意なのは持ち物で、ちょっと荷物から離れると一斉に荷物に駆け寄ってきます(あまり長距離飛べない鳥で、陸地では飛ぶよりも地面を駆ける姿がよく見られます)。カメラや小型のザックくらいなら平気でクチバシに咥えて持ち去ってしまいます。フォークランドを訪れた人々で、何人の人が高価なカメラや持ち物を持ち去られたことか・・・という話はよく地元の人々に聞きます。

私はそうした高価な持ち物を持ち去られたことはないのですが、青空トイレの時は・・・本当に奇妙な気分になってしまいます。

 

彼らがジョニー・ルークというあだ名で呼ばれる理由は、かつてフォークランドに寄航した船乗りたちが、「ジョニー・ペンギン」と呼んでいたジェンツー・ペンギンのコロニー周辺にいるルーク(ミヤマガラス)ということだったといわれます。


(ジェンツーペンギン)

特に餌生物が少ない冬季は、ジェンツー・ペンギンの排泄物を餌として大きく依存しているので、常に彼らのそばにいるようです。ということで、肉食生物の排泄物は大好物なのでしょう。しゃがんでいると、にじり寄ってきて、今か今かという期待の眼差しで私を見るのです。

そして私と彼らの攻防が始まります。

私は彼らが駆け寄る前に地中にブツを埋めねばなりません。いくら私の方が大きな体をしていても、集団でガツガツと集まる彼らの前では、私の方が無力かも知れません。
そして中途半端に埋めれば、掘り起こされるので私も必死で埋めます(爆)。

 

鳥の嫌いな人には、あのシチュエーションは耐えられないかも知れません。何せ、そうしたときでなくとも、地面に座って食事や休憩している時なども、30~40羽くらいに周囲を取り囲まれ、にじにじとその距離を縮めてくるのですから。

私は、彼らもペンギンやアホウドリなどと同様、大好きな鳥の1つなので、そんな状況を楽しんでいますし、その生態に関する学会報告なども興味深く読んで、益々興味を深めています。

途中人に会うことのないような離島で、歩いていると犬のようについてくる生物がいるというのも、楽しいものです。

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コメント / トラックバック14件

  1. 先日はど〜も〜。
    やっぱり、TABI姐さんの写真は素敵だよ。
    ナショジオのフォトコン、送ってみたら?

    それにしても、カラカラがそんなに貴重な鳥だとは知らなかったよ〜〜〜。
    ちょっと、見直したよ。カラカラちゃん。

  2. トム より:

    ペンギンがたくさんだ~ヽ(^o^)丿

    青空トイレ・・・恥ずかしいけど、慣れたら気持ちよさそうですね(笑)

  3. ずんこ より:

    ペンギンがみーーっしり。笑
    最後の写真のペンギンのノドのあたりっていえばいいのか胸のあたりのもりあがりがやっばいですねぇー
    猫が香箱座りしたときに胸のところ盛り上がるじゃないですか。
    あれ、大好きなんですよねぇ・・なんか似ている・・
    なんか文面だけ見てるとすんごいエロオヤジみたいなコメントですけど・・笑
    ジョニー・ルーク。
    目がくりんくりんのきらんきらんでかわゆい・・

    青空トイレ、あれちょっと慣れると快感ですよね・・

    だから、なんか今日のコメント変態チック。笑

  4. 糞を食べる鳥なんているんだww@@
    糞食べるカラカラの糞はどんなのだか気になります。

    しかも、みんなしてにじり寄ってくるって、ちょっと怖いかも。
    でも、人を襲ったりはしないんでしょ? なら可愛いかも♪

    トイレの旅に穴掘らねばならないのは、ちょっとしんどいですねぇ。(汗)

    いつもながら、殺したり殖やしたり、人間って勝手。-z-

  5. 斎藤美香子 より:

    ふりっぱーちゃんへ

    先日はありがとね~。久々会えて嬉しかったわ★
    ちょ、ちょ、ちょっと…ナショジオって、そんな恐れ多いこと言わんといて~。
    ワシントンのナショジオで、編集作業とかカメラマンのミーティングとかのロケハンしたことあるけど、その並々ならぬ映像へのこだわりはすごいっすよ。プロの写真でも1万枚から1枚選ぶ…くらいのこだわりだったよ。

    カラカラ、今度会う時は、また違う目で見てあげてね(^▽^;)

  6. 斎藤美香子 より:

    トムさんへ

    いや・・・きっとトムさんには青空トイレは無理よ(* ̄Oノ ̄*)
    大雑把な性格の人じゃないと・・・キレイ好きにはつらいかもですぅ~。

  7. 斎藤美香子 より:

    ずんこさんへ

    ずんこさんも1~2年後にはここに行くのよ~~(*^o^*)

    そうそう、このモフモフがいいのよね。
    私もそういうディテールに萌えるタイプよ(*^o^*)
    イワトビペンギンの白い「おマタ」なんか、堪りまへん~(爆)

    ずんこさんも数限りなく青空トイレの経験あるよね。
    フォークランドは他の人のが落ちてるってことないからいいけど・・・そんなことで困っちゃうとこもあるよね。
    あ、今度それについて書いてみよう(笑)

  8. 斎藤美香子 より:

    シャンティcocoさんへ

    はい~。いるんですよ。
    初めて行った時なんか、あっという間に駆け寄ってきて、美味しそうに食べられてしまいました(爆)
    カラカラも含め、鳥がたくさんいるので、地面フンだらけなんですよ(爆)
    羊のいる島なんか、これに羊のも加わるから、まさにフンだらけ。
    潔癖症の人にはいけない場所かも知れません。

    >人を襲ったりは…

    前にも何回かあったけど、cocoさん、鋭いところついてきますよね~~。
    カラカラはヒナのいる巣に近づかない限り攻撃してこないですけど、フォークランドには別の鳥ですっごい攻撃してくるのがいます。
    今度これも書いてみますね。

  9. マツケン より:

    へ~、カラカラって鳥は初めて知りました。
    お顔だけ見たら獰猛な猛禽類のようですが、ペンギンの糞を食べるのか~。おまけに後からTABIさんののも掘り出したり(爆)

    青空トイレ、開放感があって気持ち良さそうですね。
    確かに人間の排泄物には普段食べている化学物質や抗生物質が含有されていますが、そこまで配慮して穴に埋めるとは本当に野生の事をお考えなんですね。

    う~ん、排泄行為も奥が深いな。

  10. かよぱ より:

    鳥とはいえ、トレイを観察されるなんて、心やすまりませんねぇ。!
    お互い観察の対象だなんて、相思相愛。通じ合ってて幸せというか。
    ジョニー・ルークなんて、かっこいい外人の俳優など思い浮かべちゃうけど。
    ジョージ・ルーカスとはジョ・ルーな間柄ですな。
    俳優でなくて映画監督か・・・。

  11. 斎藤美香子 より:

    マツケンさんへ

    すご~く興味深い鳥ですよ。
    野生なのに、人間の後についてくるって、考えてみるとすごいな~と思います。おっしゃる通りバリバリの猛禽類で、小型の鳥や、弱ったペンギンのヒナを獲ったり、弱っている子羊なんかも襲ったりします。

    青空トイレ…他人や、こうして狙ってくる(爆)生物がいなければ、開放感があっていいですよね(笑)

  12. 斎藤美香子 より:

    かよぱさんへ

    そうなんですよ~。
    気持ちよく青空トイレ、といかないところが何とも・・・(爆)
    1羽くらいならいいのですが、ホントに囲まれてじ~~っと観察されてる状態で(汗)

    名前、かっこいいですよね。
    かよぱさんは、ジョージ・ルーカスと来ましたか!!
    私はジョニー・デップを思い出します。特に好みではないのですが(笑)。

  13. manchot より:

    生理現象が戦いになるとは・・・(^^;

    掘り起こされるのは、なんだか、恥ずかしいですよね。

    ふと、道端にあるゲロ(失礼)に集まる雀を思い出しました。

  14. 斎藤美香子 より:

    manchotさんへ

    お久しぶりです。お元気でしたか?o(^▽^)o
    生理現象が戦いになるところ…フォークランド以外にも何箇所かあります(汗)
    今度はそれについて書いてみますね。

    あ、確かに朝とか酔っ払いがいたしたブツに鳥が群がってたりしますよね(爆)

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  • 斎藤美香子: シャンティcocoさんへ cocoさん、おひさぁ~~(#^.^#)...
  • シャンティcoco: ふぅ。やっとここに入れた・・・ と思ったら、...
  • 斎藤美香子: ようめさんへ ようめさん、コメントありがとう~~(#^....
  • 斎藤美香子: ダニーへ コメントありがとう。年末風邪ひいた時にビタミ...
  • ダニー: (=^・・^=) 向こうに住んでて、こちらにはたまに仕事で来るんでし ょ?...

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