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January 25th
2011

青空トイレでの仁義なき攻防(2)~パキスタン編その2~

カテゴリー: My Mother Earth, Pakistan, Weblog

前回の続き(→コチラ)で、パキスタン辺境部で「青空トイレ」に非常に困った時の話。


(アフガニスタン・パキスタン国境のカイバー峠)

パキスタンでは「青空トイレ」はごく当たり前なこと。

ギルギットやスカルドゥなどの北部辺境地区に行った時も、パンジャーブやスィンドなど中央~南部地区に行った時も、青空トイレでそんなに苦労したことはなかったのですが・・・そのロケハンの時だけは・・・本当に困ったのです。

前回書いたように、その時はパキスタンの仏教遺跡・ガンダーラ遺跡のロケハンで、訪れた場所の多くは、厳格なイスラム国であるパキスタンの中でも、特に保守的な人々が住む地域でした。

太陽がじりじりと照りつける中、日陰を見つけるのも難しいような場所での行程でしたが、私は民族衣装のシャルワール・カミースで四肢をすっぽり覆い、大きめのドゥパタ(ショール)を頭からすっぽり被った姿で、だらだら汗をかきつつ奮闘。

その中には外国人がツアーなどで訪れるようなメジャーな遺跡がある村々もあったのですが、外国人、しかも女性が訪れるようなことは滅多にないような村々もあり・・・そうした場所では目ざとい子供たちや村人にたちまち囲まれて、そうした人たちをぞろぞろ引き連れて、ロケハンをするような格好になってしまうことも多かったのです。

そうなると困るのがトイレでした。

辺境でも人のいない山間部などならば、岩陰などをみつけてささっと済ませることは簡単なのですが、遺跡があるような場所は平地が多くて適当な物陰もない・・・唯一ある物陰は・・・ストゥーパ(仏舎利塔)の陰や、貴重な仏像彫刻が掘られた洞穴の中など・・・。


(ラーホール博物館にある有名な「断食する仏陀」)

村人が日常利用している青空トイレの場所も当然そうした場所に集中しているため、ストゥーパの周辺や洞穴の中は・・・新旧入り混じった排泄物で足の踏み場もないほど。

それでも、そうした場所が排泄物の山にならないのは、それらが乾季の照りつける太陽の下でカラカラに干からび、次々に粉塵ならぬ糞塵になっていくから・・・(汗)。

仕方がないので、私もバチ当たりながら(→地元の人たちはイスラム教徒ですから、そうした感情は全くありませんが)、ストゥーパの陰や仏像彫刻のある洞穴などで済ませるしかありません。

まずは、私に同行している男性陣に「人を寄せ付けないように」頼み見張ってもらいます。

見張ってもらえば洞穴などは覗かれる心配はなかったのですが、洞穴がなく物陰といえばストゥーパくらいしかない場所では、その見張りの3人に見られないように見張ってもらう形では、どうしても完全に好奇心の強い子供たちを中心とした人々を完全に防ぐのは難しく・・・人がいないのを確認し、新旧入り混じった排泄物の中を縫うようにして素早く場所を見つけ、素早く済ませるのは至難の業でした。たまに覗かれたりもしたし・・・(汗)

そんなこんなで、汗と粉塵ならぬ糞塵(汗)にまみれたロケハンが連日続いたある日、その前日村の家畜の糞尿を浴びるというアクシデントもあったこともあり、着られる民族衣装が洗濯により底をついてしまいました。仕方なく手持ちで一番ルーズなズボンに、もも半分まで隠れるこれまた超ルーズなシャツを着て、その上にドゥパタを羽織るという服装で出かけたのですが、運悪くその日は保守的な地域の中でもピカイチ保守的な村でのロケハン。

山の上にある遺跡を目指して歩く私の後ろには、100人ほどの村人がぞろぞろとついてくるようなことになってしまったのでした。

勿論全員男性です。そのほとんどは好奇心からニヤニヤしながらついてきたというような輩でしたが、中には非常に怖い顔つきで何かを怒鳴っているような男性もいました。身の危険があるようならば、同行の男性陣が私の行動を止めるはずなので、それはないのだな・・・とは思えましたが、それでも100人ほどの濃い顔をしたヒゲ面の老若入り混じった男どもに囲まれるというのは、何とも言えない恐怖心を感じました。

怒鳴っている男たちが何を言っているのか・・・私にはウルドゥー語は理解出来ませんでしたが、同行の男性陣の口数が少ないことや雰囲気から、言っていることは大体想像できました。後から聞くと、やはり想像どおりの汚い罵りや卑猥な野次だったようです。

この時はそんなとんでもない状況だったので、青空トイレどころの話ではなく、ひたすら我慢しました。

ということで、トイレには非常に苦労したロケハンでしたが、前回書いたように、帰国後2~3ヶ月ほど、トイレ関係の別の苦労に悩まされたのでした。

おそらくは乾季の仏教遺跡や乾いた大地で埃や・・・いやただの埃ならいいのですが、おそらくは糞塵も吸い続けたせいだと思うのですが、帰国後2~3ヶ月嫌なカラ咳が止まらず大変だったのです。話したりしなければ大丈夫なのですが、話していると咳が止まらない・・・つまり深く呼吸をするとカラ咳が出るという感じで大変でした。

ということで、この時の青空トイレでは本当に苦労しました。

辺境に行くことが多いせいか、青空トイレに限らずトイレネタは本当にたくさんあるので・・・気が向いた時にでもまた書いてみたいと思います。

当ブログでのパキスタンに関する第一号記事がトイレの話になってしまったのですが、パキスタンは本当に興味深い国で、私の大好きな国の1つです。

トイレに限らずオモシロネタ満載の国なので、これからもそんなことを書いてみたいと思いますが、おそらくは書ききれないので・・・パキスタンについて書かれた私のオススメの本紹介しておきます。私の現地パートナーが書いたものなのですが、私もちょこっとだけ登場しています(「女性ディレクターさん」という呼び名で登場しています)。

固い本ではなく、ホントに肩肘張らずに面白く読めて、且、パキスタンの文化習慣も理解出来る非常に貴重な本だと思いますので、興味を持たれた方、是非お読みください!!

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コメント / トラックバック10件

  1. 夕゛二才ヅ より:

    ( ̄д ̄;) フ~~ン

    厳格なイスラム国でのお仕事、本当に大変そうですね。
    お疲れ様でした。

    100人ぞろぞろついてくるのが、
    格好良い青年だけだったら、可愛いペンギンだったら、
    TABIさん大喜びなんでしょうけど(笑)
     
    トイレ 村の人々は、水で洗うのでしょうか? 紙を使うのでしょうか?
    水は貴重なのかな?
     
    咳は、きっとバチが当たったんですよ~

    パキスタンのお話、トイレのお話楽しみにしています。
    トイレの綺麗な女神様ってTABIさんのことだったんですね!

    オススメの本読もお~っと

  2. トム より:

    パキスタンって・・・
    インドの左上にあるんですね~(=^・^=)

    こういう国に訪れたことがないので、凄く想像力が(笑)
    しかし過酷なロケですねっ
    今度はダニーも連れて行ってあげてください♪

  3. リリス より:

    うわぁー更新されてた!嬉しいです♪

    村人たちの好奇心と卑猥な野次の中、大変なロケでしたね~
    ほんとうにお疲れさまでした!
    ぞろぞろと100人もついてこられると気味が悪いのを通り越し恐怖ですね。
    こんな時、お腹の調子が悪かったりすると最悪です。
    トイレ我慢して膀胱炎になりませんでしたか?

    咳は粉塵(糞塵)によるアレルギーでしょうか?
    夫がインド赴任してすぐの頃から3ヶ月ほど、咳が止まらなくて医者へ行ったらアレルギーだと言われました。
    インドで埃によるアレルギーを起こす駐在員は多いようです。
    俺の寿命はインドで10年縮むと何時も言ってます(汗)

    それにしてもパキスタンは興味深い国ですね。
    またの記事を楽しみにしています。
    お勧めの本、私も是非、読ませていただきます!

  4. 夜梅 より:

    ああ、そう言えば、そういう国では仏塔の陰はすごいことになってると聞いたことがあります。
    私なら宗教が違ってもやっぱりできないけどなー(汗)
    てゆか他人の排泄物を自分が見る以上に、
    自分の排泄物を他人が見るという状況がそもそも嫌だけど(笑)

    しかし怖いですね、後ろぞろぞろ・・・。
    その土地においては「正しい」のはあちらだから、仕方ないのかもしれませんが…
    文化の差って楽しむどころじゃなくなりますね、こういう域まで来ると。

  5. 斎藤美香子 より:

    夕゛二才ヅさんへ

    >( ̄д ̄;) フ~~ン

    っていうのは、何となく本家っぽい(爆)
    ということは、先日のBBSもブーロさんだったのかな??

    まあいずれにせよ、あの方は「いよかん」と名を変えたようなので、ブーロさんが二代目ダニオヅになってください(爆)

    そうそう、そうなんです!ぞろぞろついてくるのが他のオープンな国で、しかもカッコイイ若者ばっかりだったら(≧▽≦)ウシシシでしたよ(笑)。

    パキスタンも基本マニュアル水洗で、壷に水を入れてトイレに行ったりする姿をみかけましたが、水が貴重な砂漠地帯ではどうするのかなあ。よほどじゃないと水洗だと思うけど、葉っぱや布も活躍するのかなあ。

    トイレ話は、ブーロさんだってたくさん持ってるでしょ?
    あっ、先日大分ダイレクトな題名で書いてましたね(爆)

  6. 斎藤美香子 より:

    トムさんへ

    あっ、もしかして息子さんの世界地図帳とか見ました?(笑)。

    地図と言えば、国境線も隣国同士で主張がズレているし、仲も悪いしで、いろいろ大変なんですよ。
    近年はいろいろキナ臭くなって気軽に行くのもはばかられるようになりましたが、でも本当に景色は雄大だし、歴史文化もエギソチックで、いいところですよ。ごはんもおいしいし(笑)

  7. 斎藤美香子 より:

    リリスさんへ

    はい。リリスさんが忘れないうちに・・・と思って頑張って更新しました(笑)

    リリスさんもインドに住む立場として・・・隣国パキスタンのことや宗教問題などは、ホントに身近な問題ですよね。
    私がよく亜大陸に行っていた頃は、どちらかと言えばインド内での爆弾・自爆テロとかの方がずっと怖い感じの時代で、パキスタンの方が平和な感じでしたが、今は・・・パキスタンの外国人が集まるような場所へ出かけるのは、なかなか勇気がいるような状態みたいですね。

    インドの埃アレルギー・・・実は私も長年苦しみましたよ。
    毎度帰国後1ヶ月くらい咳が抜けなくて。私も「確実に寿命縮んでるな」と思ってました。
    あっ、あの本、本当に面白いですよ。すごく気軽に読める内容なので一気読みしちゃうかもです。

  8. 斎藤美香子 より:

    夜梅さんへ

    仏塔・・・遺跡とか苦手な私が唯一興味があるのが、ガンダーラの仏像や仏教遺跡なので、ホントに罰当たりな気がしました。
    ご存知だと思いますが、仏教遺跡は多いものの偶像崇拝を禁じるイスラムですから、顔が壊されているものも多くて、残念でした。
    まあ、宗教問題はよそ者がおいそれと口を出せないものがありますよね。

    あ~、自分のを見られるのが嫌・・・確かに(笑)
    トイレ事情が悪い国ではだんだん見慣れてくると、人のを見てるには抵抗感なくなりますよね。
    あ、でも自分のブツを見られるよりも、自分のトイレ姿を見られるのは・・・どうしても駄目ですねえ・・・
    夜梅さん、中国や中国文化圏の集団トイレって平気なんでしたっけ?

  9. ずんこ より:

    パキスタン、行ってみたいなぁ・・・
    昔、ビザは取ったのですが行けなかったんです。
    ビザを取ろうと日本のパキスタン大使館に電話したら「100円玉をティッシュに包んで送って下さい」って言われたような・・笑

    このTABIさんの記事で辛い思い出を思い出してしまいました!
    すっごく辛かったですよ、うん○しているところをチベタンの少年少女に見られて。指さされて笑われて・・うえーん

    ビリヤニが美味しそう・・
    どうでしたか???

  10. 斎藤美香子 より:

    ずんこさんへ

    パキスタンいいよぉ~~~。
    景色も暮らしもエギソチックで。
    オススメは、カフィリスタンやフンザとかの少数民族エリアかな。
    女の人たちもフツーに生き生き暮らしてるし。あ、日本人女性もここらに嫁いでいる人結構いるみたい。

    食べ物も美味しいよ。
    おなか弱くてインドではいっつもPなのに(爆)、パキスタンではどんな汚いとこで食べても、おなか壊したことない。

    熱は下がったかな?
    いろいろ大変だろうけど、まずは休める時は体休めるようにね。

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