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April 6th
2011

さらば故郷(1)

カテゴリー: My Life / My Disney, Weblog, 東日本大震災

 

それは、被災地へのペットレスキューの帰りに、退避中の両親に会ってから1週間弱の4月3日のことでした。 

「あそこ(原発から10km圏内の実家)に戻って生活を再スタートさせることは非現実的だ。もうあきらめた。新しい土地で一から出直す。」と、父からの突然の電話。


(原発退避区域に入った後に受ける放射線量検査)

 

「え~~~っ」

思わぬ話にむしろ私の方が動揺。
その夜はいろいろな思いが交錯して眠れませんでした。

あの土地を離れるということは、特に親しくしていた幼馴染以外の、ほとんどの人的ネットワーク(隣人・知人・同級生・恩師など)を失うということ。そして18年間を過ごした家や田園、母校、馴染みのお店・・・すべてのものに別れを告げること。

そして・・・お金以外の財産・・・家や所有地(山や田畑)、ほとんどの家財などを捨てるということ。つまり何千万円かの財産を一気に捨てること。

 

いくら東電や国から補償が出るとは言えども、大した金額は望めません。
現に、唖然とした話があったのですが、昨日東電から退避民に一時見舞金が出るという話が発表されました。

その額が何と・・・

一人あたり1000円!!

「一時見舞金」ならば10万円くらいなら妥当でしょうが、その100分の1・・・1000円って避難にかかった片道のガソリン代にもならないんですが・・・。
これで、一気に将来の補償にも不安が募りました。そして我町の町長は、人をばかにしたこの見舞金の受領を断ったそうです。えらい!!町長!!1000円なんて見舞金、町民の誰もが欲しくない。

 

ということで3日前に父の決心を聞いて、我が両親の潔さ(勿論複雑な思いと葛藤を秘めての決意でしょうが)に感心し、頼もしく思うとともに、突然の思わぬ決定に、私の方が気持ちがついて行かない部分もあったのでした。

そして眠れない夜を過ごした翌日(つまりおととい)の午後。何気ない用事で父に電話すると、「明日・あさって実家から家財一部を持ち出すことにした。家に一時帰宅するから今から車を持ってこちらへ来い。」との話(大汗)。

「えっ?今から?」

その日のスケジュールもありましたし動揺しましたが、こんな重大事断るわけにはいきません。急いで留守の準備をし、持っていく荷物をまとめ、それから1時間余りで、父母の退避している郡山市へと車を走らせたのでした。

 

タイミングのよいことに、それまでガソリンがなくて動けなかった私でしたが、そのつい前日、秋保の友人が私のために並んでガソリンタンクにガソリンを買ってくれ、これを入れれば郡山までの燃料は十分。それがなければ行けない状態だったので、改めて秋保の友人に感謝。そしてガソリンタンクを送ってくれた友人に感謝。

 

そして、おとといの4月4日の夕方、仙台から郡山へと車で向かい、昨日4月5日原発退避区域内の実家へ出かけてきたのでした。

(つづく)

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コメント / トラックバック10件

  1. トム より:

    一時見舞金・・・本当に馬鹿にしていますね!!
    ¥1000-最初見たとき目を疑いました((+_+))

    東電の保有する資産を売ってでも、
    ただちに!補償するべきですよね(怒)

  2. 先日、やっと被災地でも野菜が届いたというニュースに、
    よかった~~!と見ていたら、
    それは無料で配られるのではなく、「買う」のでした。@@
    ま、ま、まぁ、商売もこうして少しずつ始めていかなくてはいけないのだろうね(でも、被災者の人はろくに現金もないだろうに・・・。)と思いつつ、さらに見ていたら、
    キャベツが1玉なんと500円!!!
    こういうのって、どうなんだろう?と頭を抱えてしまいました。
    でも、とにかくそれが現実・・・。
    キャベツ1個が500円していたのに、見舞金1000円って、
    どーゆーことかっ!どーゆー神経してるんでしょうか。
    人の神経を逆撫でする行為だと思います。(怒)

  3. くみ より:

    かっこいいお父さん!
    っていうかさすがTABIさんのお父さん!

    それにしても千円・・・。
    東電トップの無能ぶりはテレビを見て知ってるけど
    本当に重症ですよね。あんな人たちに原発を管理
    できるはずがないと確信。もう今すぐ首ですよ!!

  4. ちょこ より:

    読んでいて、涙が出てしまいました。
    震災はどこまでつらい思いをさせるのでしょうか・・・。

    それにしても、昭和(初期)のオトコは強いですね(女性もかな?)。
    とっても良いご家族なのだということがよくわかります。
    ホントに「家族の絆」です。がんばって!

  5. Takema より:

    あまりにも残念な方向で大局的状況が動いているようです。
    わたしがお父様だったらどうだろう、どう判断するだろう?
    今の家に残る?いやその選択肢はない、今すぐには
    戻れないことを前提に?でも家も土地もあり仲間もいるのに?

    この決断‥あまりに難しい。

    困難な状況にもかかわらず今回のご判断をなさったお父様には
    本当に敬意を表します。これから「出直す」ことのご苦労は
    いかばかりかとも思うのに‥。その御勇気に脱帽です。

    今週末はその福島に行く予定です。
    会津・中通り・浜通りそれぞれ「どこかに寄り道」してきます。

    ただ被災地のボランティア活動を出来るほどの余裕もなく
    (本当は家屋の泥出しや荷物運びもしたいのですが
    この時期はギックリ腰の恐怖と戦いながらの日々ですので
    それも出来ないのです。災害地でこんなことになると
    明らかに迷惑そのものですし‥。
    http://achikochi.takema.net/oneshot2/oneshot-119.htm

    「今の福島県」を少しだけのぞき、そこでわかったところを
    また今後のサイトに紹介できればと思っています。

    TABIさんも今後さらに大変だとは存じますが、
    客観的立場からお手伝いできることがあればご連絡下さい。
    よろしく御願いいたします。

    あ、こんな動画もありました。
    http://www.youtube.com/watch?v=M_U1WB7fq7o

  6. 斎藤美香子 より:

    トムさんへ

    夏目…(爆)
    被害を被った市町村に一律2100万円の一時見舞金だったみたいですが、人口25000人なら一人1000円にもならない…という基本的な計算も出来ない人たちなんでしょうかね(怒)

    誘致の時は、低レベルの汚染水を出すこともあるので…とか言っちゃって、漁業関係者から文句が出ないように、船一隻あたり5000万円以上の補償金出したみたいなんですよね…
    誘致前は文句が出ないようにそのくらいの補償金をポンと出すくせに、事故の補償には25000人の町に2100万円っていったい…

  7. 斎藤美香子 より:

    シャンティcocoさんへ

    そうですね。仙台でも最近はスーパーの品揃えも平常時の7~8割まで戻ってきました。というか、野菜の安値にも逆に心痛むとこもあります。東日本の野菜は売れないんでしょうね…すごく安く売ってますし、福島の牛乳も然り。応援の気持ちでこういうものを買ってますが、ホントに被災地以外の多くの人たちに甚大な損害を与えたこの震災…
    ってか、ここまでいろんな人たちに甚大な損害を与えてるのは、地震や津波よりも、原発ってねえ…。まだ万全の設備を持ってして駄目だったというならまだしも、今回のことで、件の原発の脆弱性や危険性は以前から危惧されてたって…(怒)。
    同じような津波に襲われた女川とかは無傷で…ホントに人災ですね。

    東電様は、一人あたり1000円未満の見舞金でも喜んでもらえるというような神経の持ち主なんですね。きっと。

  8. 斎藤美香子 より:

    くみさんへ

    父はね…昔からホントに信じられないほど前向きで楽観的で、一見不可能なようなことでも出来るって100%信じて成し遂げちゃうんですよ。あの信じる力や前向きな思いはどこから来るのか・・・。

    トムさんへのレスにも書いたんだけど、原発誘致の時は、文句や反対運動を起こしそうな人たちには、かなりのお金をばら撒いたんですよ。作るためにはかなりのお金を出すけど、事故の補償には、誘致の時に1人に払ったお金の半分以下を1町村にって…。人口で割れば一人1000円にもならないという単純な計算も出来ない人たちなのかなあ・・・。

  9. 斎藤美香子 より:

    ちょこさんへ

    いつも気にかけてくださってありがとうございます。
    ちょこさんもご親戚がいる身で、人事ではないですものね。

    確かに昭和初期の人たちは強いんですかね。
    両親を見てると、若いのに私はなんてヘタレなんだ・・・と思ってしまいます。
    今のとこ、両親に遅れを取ってますが、私も前向きな気持ちに追いつけるようにしないと、と思ってます。
    ありがとうございます。

  10. 斎藤美香子 より:

    Takemaさんへ

    ありゃ~、レスが遅れているうちに、Takemaさんは既に福島に出発していることでしょうね。
    誰も彼もが福島とは距離をとりたいと思っているさなかのTakemaさんの福島行脚。地元民としてはとってもうれしいです。
    そして、Takemaさんのような人気サイトでそれを発信してくださるというのは、更にありがたいことです(涙)。

    浜通りの縦移動は、津波で道が寸断されているところもあるので大変でしょうが、会津・中通り・浜通りの横移動なら、道はそんなに痛んでいないので可能かと思います。

    是非福島の人たちにTakemaさんの元気を分けてきてくださいね。
    報告楽しみにしてます!!

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  • 斎藤美香子: シャンティcocoさんへ cocoさん、おひさぁ~~(#^.^#)...
  • シャンティcoco: ふぅ。やっとここに入れた・・・ と思ったら、...
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